2019.6.17 空き家の耐震改修工事着工。
kuzume Base.は住み手のつかない空き家だった。
昭和初期~昭和55年に建てられた5棟の平屋がつらなるその敷地には、垣根と古井戸の横を通り、廂間をぬけ中庭へ進む、そこにはあずま屋を囲むように建物が建っているどこか懐かしい空間が広がっていた。
ところどころ屋根は傷んでいるものの、味わいの出てきた外壁や木材はそれ相応の年月をかけないとできない渋みを醸し出している。
「この土地にあった建物再生方法を考えよう。そしてここから地域の抱える問題に役立てる取り組みを行えるようにしよう。」それに賛同した人達が kuzume Base.の仲間として集まりkuzume Base.がはじまった。
人口減少や地方の過疎化が進んでいるこの時代ではその地域の文化こそがまちづくりの新しい産業創出の基盤になるのではないだろうか。高度経済成長期の日本では、古い建物を壊し新しく建て直すことが社会の発展だという価値観が浸透したが、この価値観を現代にも当てはめるのは正しいのだろうか。
長く住み続けられる家づくり、その先には時代や建物の雰囲気を地域やまちなみに残し次世代に渡していきたい。
2020.3.20 全ての耐震改修工事完工。
kuzume Base.の空き家だった5棟は、耐震モデルハウスやゲストハウス、コワーキングスペースなどそれぞれ役割を持つ建物として再生した。
kuzume Base.では再生不可能と放置されている空き家や再投資の難しい空き家を積極的に探し、空き家再生を行っている。